コウテイ 使い方ガイド

工程表の保管・アーカイブ

完了した工事の工程表は、フォルダの奥で眠らせるか、次の案件の判断材料として使うかで価値が大きく変わります。この記事では、アーカイブと削除の線引き、しまうタイミング、保存先の違い、書き出しによる二重化までを、工務店やリフォーム会社の担当者がそのまま真似できる手順としてまとめました。完了案件を「探せる状態」で残すための運用ガイドです。

#アーカイブ#保管#完了案件

1. 完了案件の工程表を残す理由

工事が終わった工程表は、次の見積と工程計画にとっていちばん確かな根拠になります。基礎で雨に三日取られた、設備の入替が読みより一日早く終わった——こうした情報は担当者の記憶では半年で薄れ、一年後にはまず残っていません。完了案件を保管しておけば、同種の工事を受けたときに着工から引渡しまでの実日数や、天候で止まった日数をそのまま参照できます。工程表そのものは通常、法令で保存が義務づけられた書類ではありませんが、契約関係の書類には別途の保存ルールがあります。案件フォルダごと一式で残す前提にしておくほうが、後から探し回る手間は確実に減ります。

2. アーカイブと削除の線引きを先に決める

運用でまず決めるのは、アーカイブと削除の線引きです。消してよいのは操作ミスで二重に作った工程表や、受注に至らなかった検討用の下書きなど、後から誰も参照しないものだけ。実際に着工した案件は規模を問わずアーカイブに回します。しまうタイミングは完了検査の直後ではなく、手直しや残工事が落ち着く一〜二か月後が現実的です。直後に片づけると追加工事の日程を書き足す場所がなくなり、結局その場しのぎの別ファイルが生まれます。あわせて工事名の付け方も揃えます。「2026_宮戸_○○様邸新築」のように年度と地区を頭に置くと、数十件たまった後でも並び順だけで目当ての完了案件に届きます。

3. コウテイでのアーカイブ操作と検索

コウテイでは工程表一覧のカードからアーカイブを切り替えます。切り替えると「アーカイブ」の印が付き、一覧上部で「非アーカイブ」を選んでいる間は表示から外れます。見たくなったら「すべて」か「アーカイブ」のフィルタに戻し、検索欄に工事名・顧客名・現場のいずれかを入れれば呼び戻せます。解除も同じボタンででき、元の一覧に並び直します。削除とは別物なので、工程の中身も印刷もそのまま残ります。なお無料プランには保存できる工程表の件数に上限がありますが、この件数はアーカイブしていないものだけを数えます。終わった案件を消さずに枠を空けられるため、記録を捨てるかどうかの二択を迫られる場面はほとんどありません。

コウテイで作成した工程表をA3横で印刷した例。左に工程名、上に日付と曜日が並び、土日は黄色・日曜と祝日は赤で色分けされ、各工程が横棒で表示されている
コウテイで作成した工程表のA3横印刷イメージ(土日・祝日は自動で色分け/長期工事は自動でページ分割)

4. 保存先がどこかを把握しておく

保管を考えるうえで見落としやすいのが、その工程表が実際どこに置かれているかです。ログインせずに使っている間、データはそのブラウザの中だけに残ります。手軽な反面、閲覧履歴やキャッシュを消したとき、別のパソコンやスマホから開いたとき、端末を買い替えたときには何も出てきません。ログインした状態ならサーバー側に保存され、事務所のパソコンでも現場のスマホでも同じ一覧が開きます。長く残すつもりの案件は、着工の時点でログインしてから作り始めるのが安全です。ログイン前に作った分も後からまとめて引き上げられますが、ブラウザのデータを消した後では打つ手がありません。

5. 書き出しで保管を二重化する

サービス側に置いてあるからといって、そこ一本に頼りきる必要はありません。竣工時にJSON形式で書き出して案件フォルダに入れておけば、契約書や竣工写真と同じ場所に工程表が揃います。JSONは工事名・自社情報・全工程・進捗・メモまで含んだ一式で、「JSON読込」から元の形に戻せるのが利点です。数字を集計したいときはCSV書き出しを使うと、工程名・開始日・終了日・日数・進捗・担当がそのままExcelで開けます。注意したいのは共有URLの扱いです。共有リンクには有効期限があり、既定では発行から九十日、最長でも一年で開けなくなります。リンクをブックマークしただけでは保管したことにならないので、残す実体は必ず書き出したファイルで持ちます。

6. 保管した完了案件を次の案件で使う

保管の値打ちは、引き出して初めて出ます。似た工事を受けたら過去の完了案件を複製し、着工日を差し替えるのが最短です。ドラッグで全体をずらせば後続の工程もまとめて動くので、ゼロから組み直す必要はありません。近い実績がないときは業種別テンプレートから始め、過去案件を横に置いて日数だけ現実の値に直します。発注者への説明資料としても、A3横で印刷すれば長い工期は自動でページが分かれ、そのまま渡せる形になります。年度末に完了案件を十件ほど並べ、予定と実績が大きくずれた工程を書き出しておくと、翌年に組む工程表の見積り精度がそのぶん上がります。

❓ よくある質問

Q. 完了した工程表は削除とアーカイブ、どちらにすべきですか?

実際に着工した案件はアーカイブを選びます。削除は二重登録や失注した検討用の下書きなど、後から誰も参照しないものに限るのが安全です。アーカイブは一覧から隠れるだけで中身は残るため、検索すればいつでも呼び戻せます。無料プランの保存件数もアーカイブ済みは数に含まれないので、枠を空けたいという理由で完了案件を削除する必要はありません。

Q. アーカイブした工程表は編集や印刷ができますか?

できます。アーカイブは表示上のフラグで、データを凍結するものではありません。一覧のフィルタを「アーカイブ」に切り替えて開けばそのまま閲覧・印刷でき、追加工事の日程を書き足したい場合はアーカイブを解除すれば通常の案件と同じ扱いに戻ります。作業が済んだらもう一度アーカイブに戻せば、一覧が散らかりません。

Q. バックアップはどのくらいの頻度で取ればよいですか?

案件単位で考えると分かりやすく、引渡しのタイミングでJSONを一本書き出しておけば十分です。作業自体は一分ほどで、契約書や写真と同じ案件フォルダに置きます。まとめて運用するなら四半期に一度、その期間に完了した案件だけを書き出す形でも構いません。共有URLは期限切れで開けなくなるため、バックアップの代わりにはなりません。

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