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協力会社の段取り上手な組み方

多数の協力会社との工程調整を、リードタイム設計・同時作業の上限・変更時の再調整という三つの型に整理。段取りを個人技から現場の運用へ移すための実務手順をまとめました。

#協力会社#段取り#工程

段取りが崩れる原因は、腕ではなく情報の鮮度差

段取りが崩れた現場を後から辿ると、原因の多くは職人の腕でも天候でもなく、関係者がそれぞれ違う日付を握っていたことに行き着きます。元請は手元の最新版、大工は先週届いたFAX、電気屋は現場で口頭に聞いた日、水道屋はLINEに流れた古い写真、という状態は珍しくありません。危険信号は単純で、同じ工程の予定日を三社に別々に聞いて答えが割れたら、その現場はすでに崩れ始めています。最初に確かめるべきは誰が悪いかではなく、全員が同じ一枚を見ているかどうかです。正本が一つに決まっていて、更新したら全員の見るものが同時に変わる状態を作らない限り、どれだけ丁寧に電話を回しても手戻りは減りません。

着工日から逆算して、職種ごとのリードタイムを決める

先行依頼は「早めに」では運用になりません。職種ごとに何日前かを決め、着工日から逆算して声をかける日を工程表に置きます。目安としては、内装仕上げのクロスや床は二週間前、足場は一週間から十日前、ポンプ車やクレーンなど台数が限られる手配は二、三週間前、検査機関の予約は十日前あたりから押さえます。ただしこれは地域と繁忙期で大きく動くので、自社で直近三回の「最短で何日前なら入ってもらえたか」を記録し、自社の実測値に置き換えてください。運用は二段構えが安全です。二週間前に仮押さえ、三日前に確定連絡。この二回目があるだけで、天候順延の際の「聞いていない」がほぼ消えます。

同じ日に何社入れられるかを、先に決めておく

同時作業の上限は現場ごとに違い、決めるのは作業スペース、揚重の手段が何台あるか、仮設電源の容量、駐車できる台数、搬入路の幅です。木造戸建の内部なら二社を基本とし、三社目は外部足場上や外構など単独で完結する作業に限る、といった自社ルールを先に文章にしておくと、日程調整のたびに迷わなくなります。組み合わせの禁忌も決めておきます。ボード切断やはつりなど粉塵の出る作業と、塗装やクロスの仕上げは同日に重ねない。床養生を剥がす日に重量物の搬入を入れない。工程表ではカテゴリ色を縦に見て、一日に何色並ぶかを数えるのが早い確認法です。三色以上並ぶ日は、入る側に一本電話を入れて確かめる価値があります。

依存関係は全部つながず、電話をかける相手だけ結ぶ

工程の前後関係は多くの監督が頭の中に持っていますが、頭の中にある限り引き継げず、休んだ日に現場が止まります。かといって全工程を線で結ぶと矢印だらけで誰も読まなくなるので、結ぶ基準を一つに絞ります。「この工程が一日ずれたら、自分は誰に電話するか」を考え、相手が思い浮かぶ線だけを結ぶ。一現場あたり五本から十本が実用的な密度です。配筋検査から打設、養生明けから型枠ばらし、電気配線からボード貼り、クロスからクリーニングといった、順序が絶対に入れ替わらないところから始めます。コウテイでは工程を選んでサイドパネルの先行工程にチェックを入れると矢印が引かれ、後続が先行より早い設定になっていると赤い矢印で警告が出ます。

担当欄は職種ではなく会社名で埋める

担当欄に「大工」「電気」と職種だけ書く運用は、協力会社が一職種一社のうちは回りますが、二社三社と使い分ける規模になった瞬間に破綻します。工程表を見ても誰に電話すべきか分からず、結局手帳を開くことになるからです。会社名と担当者の名字まで入れておけば、監督が不在でも事務所の誰かが連絡を取れます。CSV出力は工程名・カテゴリ・開始・終了・担当・進捗・メモの並びでBOM付きUTF-8のため、Excelで開いて担当で並べ替えれば、月末の出面や請求書の突合にそのまま使えます。取込側でも「担当」「担当者」「業者」といった列名は担当欄として自動認識されるので、既存のExcel台帳の見出しを直す必要はほとんどありません。

変更が出た日のうちに直す、十分間の作業

雨天中止も材料遅延もキャンセルも起きる前提で、起きた日の処理手順を決めておきます。まずその日のうちに該当のバーをドラッグで後ろへずらす。次に矢印でつながった後続がどこまで動くかを目で追う。最後に、実際に日程が動いた工程の担当会社にだけ連絡する。この順番だと、影響のない会社に無駄な電話をかけずに済みます。共有リンクは工程表そのものを指しているので、直した後にリンクを発行し直す必要はなく、相手が開き直せば直った版が表示されます。ただし翌日から翌々日に入る予定だった会社にだけは、電話やメッセージも併用してください。リンクを見ない人は必ずいます。翌週にまとめて直すと、その一週間は全員が違う日付で動くことになります。

社外に渡すのは編集権ではなく、閲覧の口

協力会社に工程表を見てもらうことと、触れるようにすることは別の話です。全員を編集者にすると、誰がいつどの工程を動かしたのか追えなくなり、「知らないうちに前倒しになっていた」という種類の事故が起きます。コウテイのチーム権限はオーナー・管理者・編集者・閲覧のみの四段階なので、現場監督は編集者、経理や役員は閲覧のみ、と社内でも分けておきます。社外の協力会社や施主にはアカウントを作らせず、パスワードと有効期限を設定した共有リンクを渡すのが現実的です。有効期限は工期プラス一週間程度にし、無期限は原則作らない。工事が終わったらリンクを失効させるところまでを、社内の手順書に書いておきます。

壁の紙と手元のURLを二重に持つ

共有リンクを配れば紙が要らなくなるかというと、現場はそうなりません。スマホを開かない職人は今もいますし、朝礼の場で全員が同じ一枚を指差せる価値は残ります。現場事務所にはA3横で貼り、手元にはURLという二重化が実務的です。工期が六十日を超える工程表は自動で複数ページに分割され、ページ番号と境界部の重複日が入るため、貼り合わせても工程バーが途中で途切れません。重要工程の星印とマイルストーンの記号は紙でも太字と記号で残るので、遠目でも山場が分かります。運用で効くのは貼り替えの曜日を固定することです。毎週金曜と決め、右下に更新日を手書きしておく。日付のない紙が壁に残っていると、そこがまた古い日付を握った人を生みます。

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❓ よくある質問

Q. 協力会社への先行依頼は、何日前が目安ですか。

職種と地域、繁忙期で変わりますが、内装仕上げは二週間前、足場は一週間から十日前、ポンプ車やクレーンなど台数の限られる手配は二、三週間前が一つの目安です。確実なのは自社で直近三回の「最短で何日前なら入ってもらえたか」を記録し、実測値に置き換えること。二週間前の仮押さえと三日前の確定連絡という二段構えにしておくと、天候順延が起きても連絡漏れが出にくくなります。

Q. 同じ日に何社まで現場に入れてよいのでしょうか。

作業スペース、揚重の手段、仮設電源の容量、駐車台数で決まるため一律の正解はありません。木造戸建の内部なら二社を基本にし、三社目は外部足場上や外構など単独で完結する作業に限る、という自社ルールを先に決めておくと調整が速くなります。粉塵の出る作業と塗装・クロスの仕上げを同日に重ねない、といった禁忌の組み合わせも合わせて明文化しておくと安全です。

Q. 工程が動いたとき、協力会社への連絡はどうするのが効率的ですか。

その日のうちに工程表を直し、後続がどこまで動いたかを確認したうえで、実際に日程が変わった会社にだけ連絡します。共有リンクは工程表そのものを指すので、リンクを発行し直す必要はなく、相手が開き直せば最新の内容が表示されます。ただし翌日から翌々日に入る予定だった会社には、電話やメッセージも併用してください。リンクを見ない人が一定数いる前提で組むのが安全です。

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