弘前市でRC造(鉄筋コンクリート造)の新築に向く時期と、天候で延びる工期
青森県弘前市でRC造(鉄筋コンクリート造)の新築をするとき、着工する月によって工期がどれだけ変わるかを、気象庁の平年値(弘前観測所)で試算しました。晴天が続けば210日で終わる標準工程は、平年並みの天候なら4月着工で約241日、6月着工で約366日かかる計算です。着工月の選び方だけで、およそ125日の差が出ます。
データ: 気象庁の平年値(1991〜2020年・弘前観測所)を加工 / 更新日 2026-10-28
着工月ごとの工期の目安(弘前市・平年並みの天候)
毎月1日に着工した場合に、雨・強風・積雪で作業が止まる日を見込んで、終わるまでに何日かかるかを計算しました。
- 1月着工323日梅雨台風冬季休工
- 2月着工292日梅雨台風冬季休工
- 3月着工264日梅雨台風冬季休工
- 4月着工241日梅雨台風
- 5月着工350日梅雨台風冬季休工
- 6月着工366日梅雨台風冬季休工
- 7月着工364日梅雨台風冬季休工
- 8月着工350日梅雨台風冬季休工寒中
- 9月着工344日梅雨台風冬季休工寒中
- 10月着工343日梅雨台風冬季休工寒中
- 11月着工344日梅雨台風冬季休工寒中
- 12月着工340日梅雨台風冬季休工
| 着工 | 工期の目安 | 晴天との差 | 完了の目安 | 重なる時期 |
|---|---|---|---|---|
| 1月1日 | 約323日 | +113日 | 11月19日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工 |
| 2月1日 | 約292日 | +82日 | 11月19日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工 |
| 3月1日 | 約264日 | +54日 | 11月19日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工 |
| 4月1日 | 約241日 | +31日 | 11月27日ごろ | 梅雨・台風 |
| 5月1日 | 約350日 | +140日 | 翌年4月14日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工 |
| 6月1日 | 約366日 | +156日 | 翌年5月31日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工 |
| 7月1日 | 約364日 | +154日 | 翌年6月28日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工 |
| 8月1日 | 約350日 | +140日 | 翌年7月15日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工・寒中 |
| 9月1日 | 約344日 | +134日 | 翌年8月9日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工・寒中 |
| 10月1日 | 約343日 | +133日 | 翌年9月7日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工・寒中 |
| 11月1日 | 約344日 | +134日 | 翌年10月9日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工・寒中 |
| 12月1日 | 約340日 | +130日 | 翌年11月4日ごろ | 梅雨・台風・冬季休工 |
6月着工が延びて、4月着工が早い理由
6月に着工すると、工事の途中で積雪(1〜3月)と低温(12月)にかかります。この期間は外の工事を止めて春を待つ前提のため、終わるまでに約366日かかります。冬の間も雪囲いや仮設の屋根で施工する場合は、これより短くなります。
4月に着工すると、天候で止まる工程は4〜11月に収まります。この時期の1mm以上の雨の日は月平均11.1日で、延びは約31日で済みます。弘前市で雨の日が少ないのは5〜7月、多いのは12〜2月です。
弘前市の1mm以上の雨の日は年162日で、観測所のある全国881市区町村のうち多い順に159番目(雨の日が多いほう)です。青森県の22市区町村の中では多い順に9番目で、県内平均(年151日)より11日多くなっています。
弘前市でRC造の作業が止まる日数(月別)
工程の種類ごとに、平年並みの天候で1か月に何日くらい作業できないかの目安です。「休」は積雪や低温のため、その月は外の工事を止める前提の月です。
| 工程の種類 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年間 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
コンクリート/掘削・外構 止まる条件: 10mm以上の雨・積雪 | 休 | 休 | 休 | 2.8 | 2.4 | 2.9 | 3.7 | 4.1 | 4.4 | 3.2 | 4.7 | 16.1 | 44日+休3か月 |
塗装・防水・シーリング 止まる条件: 1mm以上の雨・積雪・低温 | 休 | 休 | 休 | 11.8 | 9.3 | 8.3 | 9.5 | 10.4 | 10.7 | 12.9 | 16.7 | 休 | 90日+休4か月 |
外壁・下地・洗浄 止まる条件: 1mm以上の雨・積雪 | 休 | 休 | 休 | 11.8 | 9.3 | 8.3 | 9.5 | 10.4 | 10.7 | 12.9 | 16.7 | 25 | 115日+休3か月 |
弘前市の月別の天候(平年値)
気象庁アメダス「弘前」観測所の1991〜2020年の平均です。日数は「その条件になった日が1か月に平均何日あるか」を表します。
| 要素 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年間 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1mm以上の雨の日 | 20.3 | 18 | 15.2 | 11.2 | 9.3 | 8.3 | 9.5 | 10.4 | 10.7 | 12.9 | 16.2 | 20.1 | 162日 |
10mm以上の雨の日 | 4.4 | 3 | 2.4 | 2 | 2.4 | 2.9 | 3.7 | 4.1 | 4.4 | 3.2 | 3.8 | 4.1 | 40日 |
30mm以上の大雨の日 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0 | 0.2 | 0.2 | 0.9 | 1.3 | 1 | 0.7 | 0.3 | 0.3 | 5.2日 |
強風の日 日最大風速10m/s以上 | 0 | 0.2 | 0 | 0.2 | 0.1 | 0 | 0 | 0 | 0.2 | 0 | 0 | 0.1 | 1日 |
積雪10cm以上の日 | 29.3 | 27.9 | 20.7 | 0.9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 13.8 | 94日 |
最高気温(平均) ℃ | 1.7 | 2.5 | 6.7 | 14.3 | 20.3 | 23.9 | 27.4 | 28.8 | 24.9 | 18.4 | 11.3 | 4.4 | |
最低気温(平均) ℃ | -4.6 | -4.6 | -1.8 | 3.2 | 8.9 | 13.7 | 18.2 | 19.3 | 14.9 | 8.2 | 2.2 | -2.4 | |
猛暑日 最高気温35℃以上 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.3 | 0.6 | 0.1 | 0 | 0 | 0 | 1日 |
冬日 最低気温0℃未満 | 29.8 | 27.1 | 23.5 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 | 25.7 | 117日 |
降水量 mm | 126 | 100 | 82 | 66 | 66 | 72 | 115 | 141 | 136 | 108 | 114 | 130 | 1256mm |
弘前市で4月に着工した場合のRC造の工程表(天候込み)
RC造 マンション・ビル新築の標準工程(19工程)を、弘前市の平年並みの天候で並べ直したものです。点線の枠が晴天続きの場合、色の付いたバーが雨などで止まる日を見込んだ期間です。
工程ごとの「止まる条件」と日数
| 工程 | 止まる条件 | 晴天なら | 4月着工 | 6月着工 |
|---|---|---|---|---|
| 仮設・準備 | 天候の影響は小さい | 7日 | 7日 | 7日 |
| 山留め・掘削 | 10mm以上の雨・積雪 | 15日 | 17日 | 17日 |
| 杭工事 | 10mm以上の雨・積雪 | 15日 | 17日 | 17日 |
| 基礎躯体 | 10mm以上の雨・積雪 | 30日 | 33日 | 34日 |
| 1F躯体 | 10mm以上の雨・積雪 | 25日 | 28日 | 29日 |
| 2F躯体 | 10mm以上の雨・積雪 | 25日 | 28日 | 29日 |
| 3F躯体 | 10mm以上の雨・積雪 | 25日 | 29日 | 28日 |
| 電気設備 | 天候の影響は小さい | 65日 | 65日 | 65日 |
| 給排水・衛生 | 天候の影響は小さい | 63日 | 63日 | 63日 |
| 建具・サッシ | 1mm以上の雨・積雪 | 25日 | 38日 | 49日 |
| 外壁・タイル | 1mm以上の雨・積雪 | 35日 | 54日 | 待ち含む 179日 |
| 空調・換気 | 天候の影響は小さい | 60日 | 60日 | 60日 |
| 屋上防水 | 1mm以上の雨・積雪・低温 | 10日 | 15日 | 18日 |
| 内装下地 | 天候の影響は小さい | 25日 | 25日 | 25日 |
| 内装仕上げ | 天候の影響は小さい | 23日 | 23日 | 23日 |
| 外構工事 | 10mm以上の雨・積雪 | 25日 | 29日 | 27日 |
| 美装・クリーニング | 天候の影響は小さい | 5日 | 5日 | 5日 |
| 検査・是正 | 天候の影響は小さい | 4日 | 4日 | 4日 |
| 引渡し | 天候の影響は小さい | 1日 | 1日 | 1日 |
弘前市で工程表を組むときの季節の注意
- 梅雨(東北北部地方: 6月15日ごろ〜7月28日ごろ)
東北北部地方の梅雨入りは平年6月15日ごろ、梅雨明けは7月28日ごろです。RC造は工期が長いため、どの月に着工しても天候で止まる工程が梅雨の時期にかかります。弘前市の6月の1mm以上の雨の日は平年8.3日、7月は9.5日です。
- 台風(東北への接近 年2.7回)
東北への台風の接近は平年で年2.7回、最も多いのは9月(0.9回)です。接近が平年0.5回以上の月は8〜10月。台風が近づくと、足場のシートをたたむ・資材を固定するといった準備と後片付けで、前後の日も作業が止まります。RC造は工期が長いため、どの月に着工しても外の工程がこの時期にかかります。
- 冬の寒さと雪
1〜3月は積雪10cm以上の日が月の半分を超えるため、外の工事は止める前提で計算しています。12月は日中の最高気温の平均が5℃を下回り、塗装・防水・シーリングはできない時期として扱っています。月平均気温が4℃以下になる12〜3月にコンクリートを打つ場合は、寒中コンクリートとしての保温養生が必要になる時期の目安です(JASS 5の考え方。正式には旬ごとの日平均気温で判断します)。
- 夏の暑さ
猛暑日(最高気温35℃以上)は平年で年1日、7〜8月に集中します。屋根や外壁の作業は日中を避けて朝夕に寄せる日が出るため、その分の余裕を見ておきます。
RC造と天候の関係(どの地域でも共通)
コンクリートの打設は強い雨の日を避けて計画します。打設中に雨が降ると、表面の仕上がりや強度に影響します。
日平均気温が4℃以下になる時期は「寒中コンクリート」、25℃を超える時期は「暑中コンクリート」として、配合・養生の対策が必要です(日本建築学会 JASS 5)。どちらも型枠の存置期間や管理の手間が増えます。
躯体工事は1フロアごとの繰り返しなので、雨で1回の打設が延びると、その後のすべての階が後ろにずれます。
この工程表をもとに、自分の現場の工程表を作る
RC造 マンション・ビル新築の標準工程(210日)は、Excelのテンプレートとして無料でダウンロードできます(登録不要)。弘前市で4月以外に着工する場合は、上の表の「晴天との差」くらいの予備日を工程表に入れておくと、雨で延びても引渡し日がずれにくくなります。
よくある質問
Q. 弘前市でRC造をするなら、何月に始めるのがよいですか?
平年並みの天候なら、2〜4月に着工すると工期が短く済みます(4月着工で約241日)。反対に6月着工は約366日と最も長くなります。晴天が続いた場合の標準工期は210日です。
Q. 雨で延びる分は、工程表に何日くらい見込めばいいですか?
弘前市では、着工月によって31〜31日、平均で約31日延びる計算です(冬季休工にかかる着工月を除く)。晴天の工期に15%前後の予備日を足しておくと、実際の天候に近い工程表になります。
Q. 梅雨の時期にRC造はできますか?
できますが、雨で止まる日が増えます。弘前市の6月の1mm以上の雨の日は平年8.3日で、6月1日に着工すると工期は約366日(晴天なら210日)の見込みです。東北北部地方の梅雨明けは平年7月28日ごろなので、急がない工事なら梅雨明け後に回すのも一つの方法です。
Q. 冬(12〜2月)でもRC造はできますか?
弘前市では12〜3月は積雪のため、外の工事は止める前提で計算しています。1月に着工すると、春まで待って約323日かかる見込みです。雪囲いや仮設の上屋で冬も施工する方法もありますが、費用と手間が増えます。
計算方法と出典
- 天候の値は、気象庁ホームページ「平年値(統計期間1991〜2020年)」のアメダス月別平年値・梅雨入りと梅雨明けの平年値・台風の平年値(気象庁 平年値のダウンロード)を、コウテイが市区町村ごとに整理・加工したものです。平年値は30年間の平均で、その年の天候を予報するものではありません。
- 「1mm以上の雨の日」は日降水量が1mm以上の日で、雪の日も含みます。「強風の日」は日最大風速(10分間平均風速の1日の最大)が10m/s以上の日です。
- 弘前市の値は、市区町村内にある気象庁のアメダス観測所「弘前」(標高30m)の平年値です。市内にはほかに岳の観測所があり、標高や地形によって値は変わります。
- 「作業が止まる日」は、工程ごとに止まる条件(例: 塗装は1mm以上の雨、建方は雨と強風、解体は30mm以上の大雨と強風)を決め、その日数を月の日数で割った割合を1日ごとに当てはめて計算しています。雨・風・雪が別々の日に起きると仮定しているため、実際より少し長めに出ることがあります。
- 積雪10cm以上の日が月の半分を超える月は外の工事を止める(冬季休工)、日中の最高気温の平均が5℃未満の月は塗装・防水をしない、という前提です。雪囲いや仮設の上屋、採暖をして冬も施工する場合はこの限りではありません。
- 工程と日数は、コウテイの「RC造 マンション・ビル新築」標準テンプレート(晴天なら何日かの目安)を使っています。現場の規模・人数・仕様で実際の工期は変わります。
データ更新日: 2026-10-28(平年値の統計期間: 1991〜2020年)
このデータを紹介・引用する
お客様への説明資料、ブログ、見積書の補足などに自由にお使いください。引用するときは、出典として下のリンクを添えてください(元データは気象庁の平年値です)。


