相馬市で鉄骨造(S造)の新築に向く時期と、天候で延びる工期
福島県相馬市で鉄骨造(S造)の新築をするとき、着工する月によって工期がどれだけ変わるかを、気象庁の平年値(相馬観測所)で試算しました。晴天が続けば150日で終わる標準工程は、平年並みの天候なら10月着工で約161日、4月着工で約177日かかる計算です。着工月の選び方だけで、およそ16日の差が出ます。
データ: 気象庁の平年値(1991〜2020年・相馬観測所)を加工 / 更新日 2026-10-28
着工月ごとの工期の目安(相馬市・平年並みの天候)
毎月1日に着工した場合に、雨・強風・積雪で作業が止まる日を見込んで、終わるまでに何日かかるかを計算しました。
- 1月着工167日寒中
- 2月着工170日梅雨寒中
- 3月着工175日梅雨台風
- 4月着工177日梅雨台風
- 5月着工175日梅雨台風
- 6月着工174日梅雨台風
- 7月着工170日梅雨台風
- 8月着工167日台風
- 9月着工164日台風
- 10月着工161日台風
- 11月着工162日寒中
- 12月着工164日寒中
| 着工 | 工期の目安 | 晴天との差 | 完了の目安 | 重なる時期 |
|---|---|---|---|---|
| 1月1日 | 約167日 | +17日 | 6月16日ごろ | 寒中 |
| 2月1日 | 約170日 | +20日 | 7月20日ごろ | 梅雨・寒中 |
| 3月1日 | 約175日 | +25日 | 8月22日ごろ | 梅雨・台風 |
| 4月1日 | 約177日 | +27日 | 9月24日ごろ | 梅雨・台風 |
| 5月1日 | 約175日 | +25日 | 10月22日ごろ | 梅雨・台風 |
| 6月1日 | 約174日 | +24日 | 11月21日ごろ | 梅雨・台風 |
| 7月1日 | 約170日 | +20日 | 12月17日ごろ | 梅雨・台風 |
| 8月1日 | 約167日 | +17日 | 翌年1月14日ごろ | 台風 |
| 9月1日 | 約164日 | +14日 | 翌年2月11日ごろ | 台風 |
| 10月1日 | 約161日 | +11日 | 翌年3月9日ごろ | 台風 |
| 11月1日 | 約162日 | +12日 | 翌年4月10日ごろ | 寒中 |
| 12月1日 | 約164日 | +14日 | 翌年5月12日ごろ | 寒中 |
4月着工が延びて、10月着工が早い理由
4月に着工すると、天候で止まる工程を4〜9月に行うことになります。この時期の相馬市は1mm以上の雨の日が月平均11.3日あり、強風の日も合わせると、鉄骨建方の作業は月に5.4日ほど止まる計算です。その結果、晴天の場合より約27日延びます。
10月に着工すると、天候で止まる工程は10〜3月に収まります。この時期の1mm以上の雨の日は月平均6.1日で、延びは約11日で済みます。相馬市で雨の日が少ないのは12〜2月、多いのは6〜7月・9月です。
相馬市の1mm以上の雨の日は年104日で、観測所のある全国881市区町村のうち多い順に754番目(雨の日が少ないほう)です。福島県の31市区町村の中では多い順に28番目で、県内平均(年131日)より27日少なくなっています。
相馬市で鉄骨造の作業が止まる日数(月別)
工程の種類ごとに、平年並みの天候で1か月に何日くらい作業できないかの目安です。「休」は積雪や低温のため、その月は外の工事を止める前提の月です。
| 工程の種類 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年間 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
鉄骨建方 止まる条件: 10mm以上の雨・強風・積雪 | 7 | 6.7 | 8.2 | 7.2 | 5.3 | 4.4 | 5.3 | 4.5 | 5.6 | 5.1 | 3.9 | 5.7 | 69日 |
コンクリート/掘削・外構 止まる条件: 10mm以上の雨・積雪 | 1.3 | 0.9 | 2.8 | 3 | 3.6 | 4.1 | 5.2 | 4.5 | 5.5 | 4.1 | 2 | 0.9 | 38日 |
塗装・防水・シーリング 止まる条件: 1mm以上の雨・積雪・低温 | 4.2 | 4.9 | 7.9 | 8.5 | 9.2 | 12.5 | 13.7 | 11.7 | 11.9 | 8.7 | 5.8 | 4.8 | 104日 |
相馬市の月別の天候(平年値)
気象庁アメダス「相馬」観測所の1991〜2020年の平均です。日数は「その条件になった日が1か月に平均何日あるか」を表します。
| 要素 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年間 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1mm以上の雨の日 | 4.2 | 4.9 | 7.9 | 8.5 | 9.2 | 12.5 | 13.7 | 11.7 | 11.9 | 8.7 | 5.8 | 4.8 | 104日 |
10mm以上の雨の日 | 1.3 | 0.9 | 2.8 | 3 | 3.6 | 4.1 | 5.2 | 4.5 | 5.5 | 4.1 | 2 | 0.9 | 38日 |
30mm以上の大雨の日 | 0.4 | 0.2 | 0.5 | 0.8 | 0.9 | 1.5 | 1.8 | 1.7 | 2.3 | 1.7 | 0.5 | 0.2 | 12.5日 |
強風の日 日最大風速10m/s以上 | 6 | 6 | 5.9 | 4.7 | 1.9 | 0.4 | 0.1 | 0 | 0.1 | 1.2 | 2 | 4.9 | 33日 |
最高気温(平均) ℃ | 6.7 | 7.3 | 10.6 | 15.8 | 20.4 | 23 | 26.6 | 28.2 | 25 | 20 | 14.8 | 9.5 | |
最低気温(平均) ℃ | -2.5 | -2.3 | 0 | 5 | 10.9 | 15.6 | 19.7 | 20.8 | 17.1 | 10.8 | 4.4 | -0.1 | |
猛暑日 最高気温35℃以上 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.6 | 0.8 | 0.1 | 0 | 0 | 0 | 1.5日 |
冬日 最低気温0℃未満 | 25.9 | 22.6 | 16.4 | 2.1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2.5 | 17.3 | 87日 |
降水量 mm | 47 | 35 | 78 | 97 | 113 | 147 | 191 | 167 | 225 | 199 | 60 | 35 | 1394mm |
相馬市で10月に着工した場合の鉄骨造の工程表(天候込み)
鉄骨造(S造)新築の標準工程(18工程)を、相馬市の平年並みの天候で並べ直したものです。点線の枠が晴天続きの場合、色の付いたバーが雨などで止まる日を見込んだ期間です。
工程ごとの「止まる条件」と日数
| 工程 | 止まる条件 | 晴天なら | 10月着工 | 4月着工 |
|---|---|---|---|---|
| 仮設・準備 | 天候の影響は小さい | 5日 | 5日 | 5日 |
| 山留め・掘削 | 10mm以上の雨・積雪 | 10日 | 12日 | 11日 |
| 杭工事 | 10mm以上の雨・積雪 | 12日 | 14日 | 13日 |
| 基礎・地中梁 | 10mm以上の雨・積雪 | 23日 | 25日 | 26日 |
| アンカーボルト | 10mm以上の雨・積雪 | 5日 | 5日 | 6日 |
| 鉄骨建方 | 10mm以上の雨・強風・積雪 | 15日 | 18日 | 18日 |
| 本締め・検査 | 10mm以上の雨・強風・積雪 | 6日 | 7日 | 7日 |
| デッキ・床コン | 10mm以上の雨・積雪 | 16日 | 16日 | 19日 |
| 外壁(ALC等) | 1mm以上の雨・積雪 | 20日 | 23日 | 35日 |
| 電気設備 | 天候の影響は小さい | 40日 | 40日 | 40日 |
| 給排水・空調 | 天候の影響は小さい | 40日 | 40日 | 40日 |
| 防水工事 | 1mm以上の雨・積雪・低温 | 10日 | 12日 | 18日 |
| 建具・サッシ | 1mm以上の雨・積雪 | 15日 | 17日 | 26日 |
| 内装下地 | 天候の影響は小さい | 20日 | 20日 | 20日 |
| 内装仕上げ | 天候の影響は小さい | 15日 | 15日 | 15日 |
| 外構工事 | 10mm以上の雨・積雪 | 20日 | 21日 | 24日 |
| 検査・是正 | 天候の影響は小さい | 5日 | 5日 | 5日 |
| 引渡し | 天候の影響は小さい | 2日 | 2日 | 2日 |
相馬市で工程表を組むときの季節の注意
- 梅雨(東北南部地方: 6月12日ごろ〜7月24日ごろ)
東北南部地方の梅雨入りは平年6月12日ごろ、梅雨明けは7月24日ごろです。鉄骨造で、天候で止まる工程がこの期間に重なるのは2〜7月に着工した場合です。相馬市の6月の1mm以上の雨の日は平年12.5日、7月は13.7日です。
- 台風(東北への接近 年2.7回)
東北への台風の接近は平年で年2.7回、最も多いのは9月(0.9回)です。接近が平年0.5回以上の月は8〜10月。台風が近づくと、足場のシートをたたむ・資材を固定するといった準備と後片付けで、前後の日も作業が止まります。鉄骨造でこの時期に外の工程がかかるのは、3〜10月に着工した場合です。
- 冬の寒さと雪
12〜2月は最高気温が10℃に届かない日が多く、朝の霜や結露が乾くのを待つため、1日に塗れる時間が短くなります。月平均気温が4℃以下になる1〜2月にコンクリートを打つ場合は、寒中コンクリートとしての保温養生が必要になる時期の目安です(JASS 5の考え方。正式には旬ごとの日平均気温で判断します)。
- 夏の暑さ
猛暑日(最高気温35℃以上)は平年で年1.5日、7〜8月に集中します。屋根や外壁の作業は日中を避けて朝夕に寄せる日が出るため、その分の余裕を見ておきます。
- 強風(日最大風速10m/s以上: 年33日)
相馬市では、日最大風速が10m/s以上の日が年33日あり、多いのは1〜3月です(風を観測している全国712市区町村のうち、多い順に139番目)。高所の作業やクレーン作業は、10分間の平均風速が10m/s以上になると中止します。
鉄骨造と天候の関係(どの地域でも共通)
鉄骨の建方はクレーン作業です。強風(10分間の平均風速が10m/s以上)のときはクレーン作業を中止する決まり(クレーン等安全規則)があり、風の強い地域・季節ほど建方の日数が延びます。
高力ボルトの本締めや溶接は雨天に弱く、鋼材が濡れているときは作業できません。
デッキプレートへの床コンクリート打設は、強い雨の日を避けます。冬は寒中コンクリート、真夏は暑中コンクリートとしての対策が必要です。
この工程表をもとに、自分の現場の工程表を作る
鉄骨造(S造)新築の標準工程(150日)は、Excelのテンプレートとして無料でダウンロードできます(登録不要)。相馬市で10月以外に着工する場合は、上の表の「晴天との差」くらいの予備日を工程表に入れておくと、雨で延びても引渡し日がずれにくくなります。
よくある質問
Q. 相馬市で鉄骨造をするなら、何月に始めるのがよいですか?
平年並みの天候なら、9〜11月に着工すると工期が短く済みます(10月着工で約161日)。反対に4月着工は約177日と最も長くなります。晴天が続いた場合の標準工期は150日です。
Q. 雨で延びる分は、工程表に何日くらい見込めばいいですか?
相馬市では、着工月によって11〜27日、平均で約19日延びる計算です。晴天の工期に13%前後の予備日を足しておくと、実際の天候に近い工程表になります。
Q. 梅雨の時期に鉄骨造はできますか?
できますが、雨で止まる日が増えます。相馬市の6月の1mm以上の雨の日は平年12.5日で、6月1日に着工すると工期は約174日(晴天なら150日)の見込みです。東北南部地方の梅雨明けは平年7月24日ごろなので、急がない工事なら梅雨明け後に回すのも一つの方法です。
Q. 冬(12〜2月)でも鉄骨造はできますか?
できます。相馬市の12〜2月の1mm以上の雨の日は月平均4.6日で、1月1日に着工した場合の工期は約167日です。気温が低い日は塗料の乾燥が遅く、1日の作業時間も短くなる点に注意してください。
計算方法と出典
- 天候の値は、気象庁ホームページ「平年値(統計期間1991〜2020年)」のアメダス月別平年値・梅雨入りと梅雨明けの平年値・台風の平年値(気象庁 平年値のダウンロード)を、コウテイが市区町村ごとに整理・加工したものです。平年値は30年間の平均で、その年の天候を予報するものではありません。
- 「1mm以上の雨の日」は日降水量が1mm以上の日で、雪の日も含みます。「強風の日」は日最大風速(10分間平均風速の1日の最大)が10m/s以上の日です。
- 相馬市の値は、市区町村内にある気象庁のアメダス観測所「相馬」(標高9m)の平年値です。
- 積雪の観測データがないため、積雪による中止は計算に含めていません。雪の多い年は実際の工期が延びます。
- 「作業が止まる日」は、工程ごとに止まる条件(例: 塗装は1mm以上の雨、建方は雨と強風、解体は30mm以上の大雨と強風)を決め、その日数を月の日数で割った割合を1日ごとに当てはめて計算しています。雨・風・雪が別々の日に起きると仮定しているため、実際より少し長めに出ることがあります。
- 積雪10cm以上の日が月の半分を超える月は外の工事を止める(冬季休工)、日中の最高気温の平均が5℃未満の月は塗装・防水をしない、という前提です。雪囲いや仮設の上屋、採暖をして冬も施工する場合はこの限りではありません。
- 工程と日数は、コウテイの「鉄骨造(S造)新築」標準テンプレート(晴天なら何日かの目安)を使っています。現場の規模・人数・仕様で実際の工期は変わります。
データ更新日: 2026-10-28(平年値の統計期間: 1991〜2020年)
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お客様への説明資料、ブログ、見積書の補足などに自由にお使いください。引用するときは、出典として下のリンクを添えてください(元データは気象庁の平年値です)。


