工事と天候 | 北海道利尻町

利尻町で鉄骨造(S造)の新築に向く時期と、天候で延びる工期

北海道利尻町で鉄骨造(S造)の新築をするとき、着工する月によって工期がどれだけ変わるかを、気象庁の平年値(沓形観測所)で試算しました。晴天が続けば150日で終わる標準工程は、平年並みの天候なら1月着工で約165日、9月着工で約279日かかる計算です。着工月の選び方だけで、およそ114日の差が出ます。

データ: 気象庁の平年値(1991〜2020年・沓形観測所)を加工 / 更新日 2026-10-28

晴天が続けば
150日(標準工程)
いちばん早く終わる着工月
1月 → 約165日
いちばん延びる着工月
9月 → 約279日

着工月ごとの工期の目安(利尻町・平年並みの天候)

毎月1日に着工した場合に、雨・強風・積雪で作業が止まる日を見込んで、終わるまでに何日かかるかを計算しました。

晴天なら(150日)雨・強風などで延びる分冬季(積雪・低温)の待ちを含む延び
  • 1月着工165日
  • 2月着工165日
  • 3月着工165日
  • 4月着工165日
  • 5月着工165日
  • 6月着工169日
  • 7月着工173日
  • 8月着工176日
  • 9月着工279日
  • 10月着工249日
  • 11月着工218日
  • 12月着工188日
着工工期の目安晴天との差完了の目安重なる時期
1月1日約165日+15日6月14日ごろ寒中
2月1日約165日+15日7月15日ごろ寒中
3月1日約165日+15日8月12日ごろ台風・寒中
4月1日約165日+15日9月12日ごろ台風
5月1日約165日+15日10月12日ごろ台風
6月1日約169日+19日11月16日ごろ台風
7月1日約173日+23日12月20日ごろ台風
8月1日約176日+26日翌年1月23日ごろ台風
9月1日約279日+129日翌年6月5日ごろ台風・冬季休工・寒中
10月1日約249日+99日翌年6月5日ごろ冬季休工・寒中
11月1日約218日+68日翌年6月5日ごろ冬季休工・寒中
12月1日約188日+38日翌年6月5日ごろ冬季休工・寒中

9月着工が延びて、1月着工が早い理由

9月に着工すると、工事の途中で低温期(12〜3月は日中の最高気温の平均が5℃未満)にかかります。この期間は外の工事を止めて春を待つ前提のため、終わるまでに約279日かかります。冬の間も雪囲いや仮設の屋根で施工する場合は、これより短くなります。

1月に着工すると、天候で止まる工程は1〜6月に収まります。この時期の1mm以上の雨の日は月平均10.1日で、延びは約15日で済みます。利尻町で雨の日が少ないのは4月・6〜7月、多いのは10月・12〜1月です。

利尻町の1mm以上の雨の日は年129日で、観測所のある全国881市区町村のうち多い順に360番目(ほぼ全国の中くらい)です。北海道の148市区町村の中では多い順に95番目で、県内平均(年142日)より13日少なくなっています。

利尻町で鉄骨造の作業が止まる日数(月別)

工程の種類ごとに、平年並みの天候で1か月に何日くらい作業できないかの目安です。「休」は積雪や低温のため、その月は外の工事を止める前提の月です。

工程の種類1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年間
鉄骨建方
止まる条件: 10mm以上の雨・強風・積雪
7.36.16.84.23.72.63.84.35.99.510.19.374日
コンクリート/掘削・外構
止まる条件: 10mm以上の雨・積雪
0.90.50.81.121.93.23.53.53.93.4227日
塗装・防水・シーリング
止まる条件: 1mm以上の雨・積雪・低温
休休休8.59.38.68.69.11113.313休81日+休4か月

利尻町の月別の天候(平年値)

気象庁アメダス「沓形」観測所の1991〜2020年の平均です。日数は「その条件になった日が1か月に平均何日あるか」を表します。

要素1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年間
1mm以上の雨の日
13.911.298.59.38.68.69.11113.31313.8129日
10mm以上の雨の日
0.90.50.81.121.93.23.53.53.93.4227日
30mm以上の大雨の日
00000.30.20.71.10.90.70.50.34.7日
強風の日
日最大風速10m/s以上
6.65.76.23.21.80.80.70.92.76.47.67.850日
最高気温(平均)
℃
-1.8-1.42.17.613.217.321.423.120.614.46.70.5
最低気温(平均)
℃
-6.4-6.5-3.21.46.110.414.916.613.581.2-4.2
冬日
最低気温0℃未満
30.627.125.39.80.700000.211.728.1134日
降水量
mm
4633354168629411811811810773913mm

利尻町で1月に着工した場合の鉄骨造の工程表(天候込み)

鉄骨造(S造)新築の標準工程(18工程)を、利尻町の平年並みの天候で並べ直したものです。点線の枠が晴天続きの場合、色の付いたバーが雨などで止まる日を見込んだ期間です。

工程
1月2月3月4月5月6月
仮設・準備
☂山留め・掘削
☂杭工事
☂基礎・地中梁
☂アンカーボルト
☂鉄骨建方
☂本締め・検査
☂デッキ・床コン
☂外壁(ALC等)
電気設備
給排水・空調
☂防水工事
☂建具・サッシ
内装下地
内装仕上げ
☂外構工事
検査・是正
引渡し
平年並みの天候での期間晴天が続いた場合☂ 天候で止まる工程

工程ごとの「止まる条件」と日数

工程止まる条件晴天なら1月着工9月着工
仮設・準備天候の影響は小さい5日5日5日
山留め・掘削10mm以上の雨・積雪10日10日11日
杭工事10mm以上の雨・積雪12日12日14日
基礎・地中梁10mm以上の雨・積雪23日24日26日
アンカーボルト10mm以上の雨・積雪5日5日6日
鉄骨建方10mm以上の雨・強風・積雪15日19日22日
本締め・検査10mm以上の雨・強風・積雪6日8日9日
デッキ・床コン10mm以上の雨・積雪16日16日18日
外壁(ALC等)1mm以上の雨・積雪20日28日36日
電気設備天候の影響は小さい40日40日40日
給排水・空調天候の影響は小さい40日40日40日
防水工事1mm以上の雨・積雪・低温10日14日待ち含む 123日
建具・サッシ1mm以上の雨・積雪15日21日27日
内装下地天候の影響は小さい20日20日20日
内装仕上げ天候の影響は小さい15日15日15日
外構工事10mm以上の雨・積雪20日21日21日
検査・是正天候の影響は小さい5日5日5日
引渡し天候の影響は小さい2日2日2日

利尻町で工程表を組むときの季節の注意

  • 梅雨

    北海道には気象庁の梅雨入り・梅雨明けの統計がなく、本州のような長雨の時期はありません。利尻町の1mm以上の雨の日は6月8.6日・7月8.6日で、夏は外の工事を進めやすい時期です。

  • 台風(北海道への接近 年1.9回)

    北海道への台風の接近は平年で年1.9回、最も多いのは8月(0.7回)です。接近が平年0.5回以上の月は8〜9月。台風が近づくと、足場のシートをたたむ・資材を固定するといった準備と後片付けで、前後の日も作業が止まります。鉄骨造でこの時期に外の工程がかかるのは、3〜9月に着工した場合です。

  • 冬の寒さと雪

    12〜3月は日中の最高気温の平均が5℃を下回り、塗装・防水・シーリングはできない時期として扱っています。4月・11月は最高気温が10℃に届かない日が多く、朝の霜や結露が乾くのを待つため、1日に塗れる時間が短くなります。月平均気温が4℃以下になる11〜3月にコンクリートを打つ場合は、寒中コンクリートとしての保温養生が必要になる時期の目安です(JASS 5の考え方。正式には旬ごとの日平均気温で判断します)。

  • 夏の暑さ

    真夏日(最高気温30℃以上)は年0日、猛暑日はほとんどありません。

  • 強風(日最大風速10m/s以上: 年50日)

    利尻町では、日最大風速が10m/s以上の日が年50日あり、多いのは11〜1月です(風を観測している全国712市区町村のうち、多い順に90番目)。高所の作業やクレーン作業は、10分間の平均風速が10m/s以上になると中止します。

鉄骨造と天候の関係(どの地域でも共通)

鉄骨の建方はクレーン作業です。強風(10分間の平均風速が10m/s以上)のときはクレーン作業を中止する決まり(クレーン等安全規則)があり、風の強い地域・季節ほど建方の日数が延びます。

高力ボルトの本締めや溶接は雨天に弱く、鋼材が濡れているときは作業できません。

デッキプレートへの床コンクリート打設は、強い雨の日を避けます。冬は寒中コンクリート、真夏は暑中コンクリートとしての対策が必要です。

この工程表をもとに、自分の現場の工程表を作る

鉄骨造(S造)新築の標準工程(150日)は、Excelのテンプレートとして無料でダウンロードできます(登録不要)。利尻町で1月以外に着工する場合は、上の表の「晴天との差」くらいの予備日を工程表に入れておくと、雨で延びても引渡し日がずれにくくなります。

よくある質問

Q. 利尻町で鉄骨造をするなら、何月に始めるのがよいですか?

平年並みの天候なら、1〜3月に着工すると工期が短く済みます(1月着工で約165日)。反対に9月着工は約279日と最も長くなります。晴天が続いた場合の標準工期は150日です。

Q. 雨で延びる分は、工程表に何日くらい見込めばいいですか?

利尻町では、着工月によって15〜26日、平均で約18日延びる計算です(冬季休工にかかる着工月を除く)。晴天の工期に12%前後の予備日を足しておくと、実際の天候に近い工程表になります。

Q. 冬(12〜2月)でも鉄骨造はできますか?

利尻町では12〜3月は低温のため、外の工事は止める前提で計算しています。1月に着工すると、春まで待って約165日かかる見込みです。雪囲いや仮設の上屋で冬も施工する方法もありますが、費用と手間が増えます。

計算方法と出典

  • 天候の値は、気象庁ホームページ「平年値(統計期間1991〜2020年)」のアメダス月別平年値・梅雨入りと梅雨明けの平年値・台風の平年値(気象庁 平年値のダウンロード)を、コウテイが市区町村ごとに整理・加工したものです。平年値は30年間の平均で、その年の天候を予報するものではありません。
  • 「1mm以上の雨の日」は日降水量が1mm以上の日で、雪の日も含みます。「強風の日」は日最大風速(10分間平均風速の1日の最大)が10m/s以上の日です。
  • 利尻町の値は、市区町村内にある気象庁のアメダス観測所「沓形」(標高14m)の平年値です。
  • 積雪の観測データがないため、積雪による中止は計算に含めていません。雪の多い年は実際の工期が延びます。
  • 「作業が止まる日」は、工程ごとに止まる条件(例: 塗装は1mm以上の雨、建方は雨と強風、解体は30mm以上の大雨と強風)を決め、その日数を月の日数で割った割合を1日ごとに当てはめて計算しています。雨・風・雪が別々の日に起きると仮定しているため、実際より少し長めに出ることがあります。
  • 積雪10cm以上の日が月の半分を超える月は外の工事を止める(冬季休工)、日中の最高気温の平均が5℃未満の月は塗装・防水をしない、という前提です。雪囲いや仮設の上屋、採暖をして冬も施工する場合はこの限りではありません。
  • 工程と日数は、コウテイの「鉄骨造(S造)新築」標準テンプレート(晴天なら何日かの目安)を使っています。現場の規模・人数・仕様で実際の工期は変わります。

データ更新日: 2026-10-28(平年値の統計期間: 1991〜2020年)

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