工程表 用語集

バッファとは

バッファとは、天候不良や資材遅れなど想定外の事態に備えて、工程表にあらかじめ意図的に確保しておく余裕期間のことです。建設現場では「予備日」「余裕日」とも呼ばれ、遅れが出ても完成日を守れるようにするための計画上の備えを指します。

バッファとは(意味とフロートとの違い)

バッファとは、工事やプロジェクトの工程表に、想定外の遅延に備えてあらかじめ意図的に確保しておく余裕期間のことです。建設現場では「予備日」「余裕日」「天候予備」などと呼ばれます。似た言葉のフロート(スラック)が、工程の順序関係から自然に生まれる余裕日数を指すのに対し、バッファは計画者が能動的に足すものだという違いがあります。雨天による中止や資材の納品ずれは起こる前提で考えるべきもので、遅れてから慌てて対応するのではなく、多少の遅れが出ても完成日を守れる形に最初から組んでおくための道具がバッファです。

バッファの取り方と日数の決め方

取り方には大きく二つの考え方があります。ひとつは工程ごとに数日ずつ余裕を持たせる方法、もうひとつは各工程を正味の所要日数で組み、余裕をまとめて工期の末尾や複数工程の合流点に置く方法です。後者はCCPM(クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)で知られる考え方で、余裕を一箇所に集約するぶん、全体では少ない日数で同じ安心感を確保しやすくなります。日数の根拠は勘ではなく、過去の同種工事が実際に何日ずれたか、その地域と季節でどれくらい雨天中止が出たかといった自社の実績から見積もるのが基本です。

工程表・建設現場での使い方

現場では、雨に弱い土工事や屋根・外装、コンクリートの養生、特注品や設備機器の納品待ち、行政検査の日程調整など、自社の努力では動かしにくい箇所に重点配分します。とくに効くのがクリティカルパス上への配分です。この経路の工程は遅れた分だけ完成日がそのまま後ろへずれるため、余裕は厚めに置くほうが理にかなっています。工程表では余裕を頭の中に持つのではなく、「予備日」「天候予備」という一本の工程として書き出すのがコツです。コウテイでも予備日を工程として並べておき、遅れが出た際はドラッグで日程を詰めて吸収し、その結果を協力会社や施主にそのまま共有できます。

運用上の注意点とリスク管理との関係

注意点は三つあります。第一に、各工程へ細かく余裕を紛れ込ませると、担当者が「まだ日がある」と着手を遅らせたり空いた時間を使い切ったりして、気づかぬうちに消えてしまいます。第二に、厚く取りすぎれば工期も見積金額も膨らみ、受注面で不利になります。第三に、バッファは置いて終わりではなく、どれだけ食い潰したかを定例会議などで確認し、残りが乏しくなった段階で応援手配や工程の組み替えを判断することが欠かせません。なお、遅延要因を事前に洗い出して手を打つ営み全体がリスク管理であり、バッファはその代表的な打ち手のひとつという関係にあります。

コウテイでの扱い

「バッファ」は、コウテイの工程表でそのまま作成・共有・A3印刷できます。ブラウザ完結・登録不要の無料プランあり。業種別テンプレートから数クリックで作成できます。

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❓ よくある質問

Q. バッファは何日くらい取ればよいですか?

一律の正解はなく、工種・季節・地域と自社の実績から決めるのが基本です。土工事や屋根・外装のように雨天中止が起きやすい工種は多めに、屋内で進む内装工事は少なめに、といった配分になります。過去案件で実際に何日ずれたかを記録して次の計画に反映させると精度が上がります。まずはクリティカルパス上と引渡し直前に確保し、根拠のない一律日数は避けるのが安全です。

Q. バッファとフロート(余裕日数)は同じものですか?

違います。フロート(スラック)は先行・後続の依存関係から計算で導かれる、遅れても全体工期に影響しない余裕日数で、これがゼロの経路がクリティカルパスです。一方バッファは、計画者が意図して工程表に足す余裕期間を指します。フロートは「すでにある余裕」、バッファは「意図して作る余裕」と考えると整理しやすく、フロートの少ない経路にバッファを配分するのが実務の基本です。

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